従来の歯科では、歯を削る時にはエアータービンと言う装置を用いていましたが、近年ではレーザー治療器を導入しているケースが増えてきました。エアータービンは「キィーン」とした音や、歯を削っていく際のたまらない痛さが苦手という方も少なくはないと思いますが、このレーザー治療器ではそういったデメリットが解消されており、気軽に治療を考えやすくなっています。このレーザー治療器による治療では、あの嫌な音は勿論、痛みもかなり軽減することが可能です。虫歯を除去していく為に歯を削るというのではなく、レーザーの力で虫歯を蒸発させてしまうという方法のため、痛みも少なくなっています。
虫歯部分を集中して除去するので、歯の健康な部分を残しやすいのもメリットです。また、虫歯の他にも歯のクリーニングや歯周病治療にも使えるのも、レーザー治療器のメリットでしょう。幅広い症状を、手軽に治療していくことが可能です。歯科を利用したいけれど、痛みが嫌だという方や、小さなお子さんでも、レーザー治療ならば通院しやすいでしょう。
レーザー光線は人体に安全なものが使われており、妊婦やお子さんにも安心です。保険適用もありますから、費用的にも心配はいりません。歯科医では、カリソルブによる無痛治療も広がりを見せています。デンタルケアに興味をお持ちの方では、スウェーデンは歯科衛生にかけては先進国なことはご存知でしょう。
そのスウェーデンでは色々なデンタルケアや歯の治療に関するテクノロジーが開発されてきましたが、このカリソルブは、同国発の無痛虫歯治療薬になります。従来では虫歯は削って取り除くというものでしたが、このカリソルブでは、虫歯の部分だけを溶かしてしまうことが可能です。特殊な薬品を使って虫歯を取り除いていきますが、薬剤を塗布するだけですので痛みはほとんどありません。この為に麻酔を使う必要もないので、事情によって麻酔薬を使えない場合でも治療していくことが可能になります。
カリソルブを導入している歯科医も多数となってきましたので、通える範囲で見当たるケースもあるかも知れません。特に、都市部付近では多くなっているようです。メリットは大きく、魅力的な治療方法ではあるのですが、デメリット面として自費治療であることと、場合によっては少し、歯を削る必要もあることが挙げられます。後は、時間も掛かる点も難点と言えるでしょう。
これらの事も踏まえても、この方法を検討する方は少なくはなくはありません。歯科での各種治療を受けた経験があるという方では、歯科医師が肉眼で虫歯を削ったり、根管治療を行っているのを見たことがある方は多いでしょう。従来は虫歯は大きく削ったりするケースも多かったのですが、近年はこの風潮が見直され、精密な治療が考えられるようになってきました。この為、健康な歯まで必要以上に削られたくない場合や、精度の高い治療を考える際には、マイクロスコープを導入している歯科を探すのも選択肢となっています。
マイクロスコープは外科手術などで細かな処置を行う際に利用されるものですが、歯科でも、この装置を利用して治療しているケースが増えてきました。このマイクロスコープを使えば、より精度が高くて繊細な治療が可能です。その結果として、旧来では抜歯が必要な歯でも、抜かずに治療することも期待できます。抜歯しか無いとされる症状が進んだ虫歯でも、マイクロスコープを使って根管治療を行うことで、歯を残していくことも目指せるわけです。
マイクロスコープの他、CTなども取り入れている歯科ではより高精度な治療が期待できますから、最小限に端を削って欲しいときや、何とか葉を残したい時には、こういった設備が整っている歯科医に相談するのも良いでしょう。デンタルケアでは歯垢や歯石を取り除くことが大切と言われてきましたが、近年ではバイオフィルムの除去も大切とされることが増えてきました。これらにはどのような違いがあるのか、確認してみましょう。まず、食事をすることで、どうしても歯には歯垢が付着してしまいます。
歯垢はプラークとも呼ばれますが、これは、食事に含まれる栄養素で繁殖した菌の塊です。口腔内でのバイオフィルムは、このプラークを指しています。このバイオフィルムは歯科だけではなく、医学的にも厄介な代物とされており、適切な処置が必要です。バイオフィルムは細菌や病原菌が密集していることもあり、通常とは違って、薬品や抗生物質が効きにくくなっています。
これをしっかりとケアしないと、感染症が起こるなどのリスクが高いわけです。口腔内でも、この除去しづらい特性は保たれており、デンタルリンスなどは勿論、歯磨きでも除去しきれるものではありません。除去しきれずに放っておくと、やはり、虫歯菌の塊ですから、歯肉炎や歯周病リスクが高くなります。近年の歯科医院では、このバイオフィルムを確実に取り除ける設備を用意しているケースが多くなっています。
繰り返す歯肉炎などでお困りの場合には、定期的にバイオフィルム除去を行うことも必要かもしれません。いつまでも健康的な歯で暮らすためには、日常的なデンタルケアが欠かせませんが、歯磨きやデンタルリンス、デンタルフロスだけでは充分に虫歯菌を除去できないことがわかってきました。この為、歯科医で定期的にクリーニングを行ってもらうこともですが、同時に歯を強くしていくことの大切さも、改めて認識されてきています。中でもフッ素による歯の強化はかなり注目を集めた方法です。
これは、なぜ効果的なのかというと、単にコーティングすると言うだけではありません。歯の仕組み自体に作用する働きがあるのです。歯の表面はハイドロキシアパタイトという、極めて強い物質で覆われています。これに対してフッ素を利用していくことで、このハイドロキシアパタイトがフッ素を取り込み、フルオロアパタイトという更に強硬な物質へと変化するわけです。
フルオロアパタイトは虫歯に強く、綺麗な歯を目指す上では大切と考えられます。このフルオロアパタイトにするためにはフッ素が必要なのですが、市販品では低濃度で余り効果が期待できません。歯科では高濃度のフッ素を塗布してもらえるので、効率的にフルオロアパタイトを形成することを目指せます。ここまでの濃度は歯科医ではないと利用できないですから、定期的にクリーニングのついでに、フッ素塗布によるメンテナンスを考えるのも良いでしょう。
乱れた歯列を美しく矯正したい、とお考えの場合には幾つかの方法があります。ただ、余りにも歯並びが悪い場合には、骨を切ったりといった、ややハードな処置が必要となって来るので、矯正治療を諦めている方も少なくはないかも知れません。手術となると何かと大変で、負担も重いものですから、決断できなくても不自然ではないでしょう。しかし、近年では骨を切ったりする手術を行わないでも、より低負担な治療で、乱れの大きな歯列を矯正することが可能になっています。
ブラケットだけ、というほど手軽には行きませんが、顎の骨を切る手術に比べるとかなり、安心して治療を考えられるはずです。その方法はアンカースクリューという矯正方法で、これは、インプラント技術を応用したものになります。普通のインプラントよりも、負担の少ないスクリューを用いて基礎を作り、それとワイヤーなどを組み合わせて、効率的に歯を動かしていくという方法です。この方法では、ヘッドギアなどを用いなくても、難しい歯列をなおしていくことが可能となってきます。
短時間で矯正が完了するというのも魅力で、この点でも負担が少ない治療方法と言えるでしょう。数年掛かるような歯列では、治療を終えるまでに精魂尽きてしまうこともありますから、効率的に矯正したい時にも有用です。
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